土日回顧 - ストレンジアトラクション

ステイヤーズS

コスモヘレノスが格上挑戦で優勝。
長距離戦らしい仕掛けあいが見られたレースでしたが、
コスモヘレノス鞍上の松岡騎手は内でじっと我慢し好位をキープ。
直線坂下で進路が空いたところで一気にしかけて先頭に立つと、
後続の追撃を封じてそのまま押しきりました。
ひと脚使ってそのまま粘りとおすのが持ち味なので、
動くタイミングが難しい馬なのですが、
持ち味を殺さぬよう仕掛けあいには応じず、
ここぞというタイミングで脚を使った松岡騎手の状況判断が光ったレースでした。
ジャミールは中団から外をのびて2着。
普通なら差しきってもおかしくないレースぶりだったんですが、
勝馬にうまく乗られてしまいましたね。
ネヴァブションはモンテクリスエスとの叩き合いを制して3着。
外からいい手ごたえで来ていたわりにはのびなかったので、
この距離は長いんじゃないかと思います。
モンテクリスエスは馬体も減って道中の行きっぷりはよすぎるぐらいでしたが、
脚の使いどころが難しい馬なので、
あの流れならもう少し後ろの位置でレースをした方がよかったかも。
馬券を買った身としては、3着との差は本当にわずかだっただけに、
非常に悔しい結果となりました。
フォゲッタブルは、もっと冷静に競馬をしたとしても、どこまでいけたか。
まだまだ復調途上という感じがしますね。
トウカイメロディは出入りの激しい競馬についていけなかったあたり、
この条件は案外苦しいのかもしれません。

鳴尾記念

休み明けのルーラーシップが重賞初制覇。
好位追走から直線では馬群の真ん中を上がり3F33.8の脚で突き抜けました。
レースを重ねるごとに完成されていっている感じで、
12kg増も馬体も成長分だったと思います。
ヒルノダムールは2着にきましたが、追いづらそうな感じで、
藤田騎手いわく、疲れなのかもということですから、
リフレッシュして来年からに期待したいですね。
リルダヴァルは純粋にこの条件では上位2頭との力差がありそう。
シルポートはちょっとひきつけすぎましたかね。
あれではいい目標にされるだけですから、
もう少し後続に脚を使わせる競馬をしてほしかったです。

ターコイズS

カウアイレーンがOP初勝利。
開幕週のマイルOPということを考えるとものすごく遅い前半48.2という流れを
好位の内から追走し、直線では切れ味の違いをみせての勝利でした。
ユートピアSでは外を回ることになりのびを欠きましたが、
今日は内で脚をためられましたし、流れもよかったですね。
アグネスワルツはペースを落としてしまったのはもったいなかったですね。
46秒台のペースへ持ち込めば、もう少し違ったように思えます。
アンシェルブルーは楽な流れでのびなかった辺りマイルは長いのかも。
プリンセスメモリーは32秒台の上がりできているだけに、
スローの流れに泣かされた感じ。
マイティースルーは位置取りが後ろになってしまったのがいたかったですね。
せめてカウアイレーンと同じくらいの位置で競馬が出来ればよかったんですが。

JCD

トランセンドの逃げ切り勝ち。
外からダイシンオレンジらが行く構えをみせましたが譲らずハナを主張し、
前半1000M60秒ジャストのペースに持ち込み、
直線では番手から並びかけてきたバーディバーディを競り落とし、
中団から脚を伸ばしたグロリアスノアをクビ差振り切りました。
藤田騎手が乗るようになって4戦目。
持ち味を生かすためハナに立つ競馬をするようになり、
多少ペースが速くても、リズムよくいければ崩れなくなったのが大きいですね。
惨敗したアンタレスSも外枠でリズムに乗れないままの敗戦でしたから、
今後も同型の馬たちとどのように付き合っていくか、
ということがポイントになるでしょうね。
2着のグロリアスノアは、中団から馬群のなかを進出してよくのびたのですが、
あと一歩及ばず。エニフSにしても武蔵野Sにしてもそうですが、
馬群を苦にしないというのは大きな武器ですね。
小林慎一郎騎手もオーナーの要請での鞍上復帰に応えられたのではないでしょうか。
昨年のフェブラリーSは外から無難に乗りすぎた感もあるので、
来年出走する場合は馬群の中で競馬をしてほしいです。
距離に関してはJCDが早めに行き過ぎたなかで4着でしたし、
レパードSにしても不利があってのものでしたから、
1800Mでも十分こなせるのでしょう。
アドマイヤスバルが中団からしぶとくのびて3着。
GIで勝ちきるにはワンパンチ足りなくても、
ある程度の位置で流れに乗ればあれくらいはやれますね。
単勝は11番人気でも複勝は8番人気のグロリアスノアより安かったので、
この馬のキャラはみんなわかっていたということでしょうか。
バーディバーディはトランセンドマークの競馬で4着。
直線ではトランセンドを交わしにかかるシーンもありましたが、
最後は突き放され2頭に差されてしまいました。
しかし、叩き3戦目の今回、春先に見せていた行ってしぶとい競馬をみせたので、
今後に向けて展望が広がったように思えます。
シルクメビウスは1番枠でスタート悪く、
道中進出するタイミングを逸してしまったのが痛かったですね。
本人がグロリアスノアの後ろから上がっていければといっていたように、
無理に外に出しすぎたのもまずかったと思いますが、
スムーズに行っても3着争いまでだったかもしれません。
1枠で連をはずしたことがない、といってもそれは阪神以外のコースでのことであり、
ごちゃつきやすく、進路をとりづらい阪神ダートの1枠でレースをするのは、
控える馬には思った以上に厳しかったようです。
鞍上にはまたチャンスを与えて欲しいですが、
乗りかわりの議論も起きそうな負け方でしたからね。
気になるところです。
人気していたところでは、キングスエンブレムが中団からのびずに9着。
うまく進出しているように思えたのですが、
直線は春先の悪かったときみたいな感じでしたね。
ヴァーミリアンは、スピードについていけないのかズルズル交代。
調教ではいくぶんマシになっていたものの、
8歳馬ですから立て直すのは難しいかもしれません。
アリゼオはかかって競馬にならず、大差のシンガリ負け。
初ダートでスタートを失敗し、砂をかぶって完全に嫌がってしまいましたから、
ダートコースは問題なくても、GIでどうにかなるようなレベルではありませんね。