日曜回顧

武蔵野S

グロリアスノアが内から抜け出し重賞2勝目。
ケイアイガーベラが予想通り控え、ほかに積極的に行く構えをみせた馬がおらず、
スローの流れになるなか、近走とは一転して好位からの競馬でレースを進め、
直線はスペースが開くのを待ち、先に抜け出したダノンカモン
ブラボーデイジーを内から交わしてそのままゴール。
休み明けが不安材料でしたが、調子はよかったようで、
位置取りも仕掛けどころも良かったですから、
得意の東京戦ならこれくらいはやれますね。
次走はJCDのようですが、1800Mもこなせない距離ではないと思います。
鞍上の戸崎圭太騎手はこれでJRA重賞初制覇。
1つ前のレースで2年連続の年間JRA20勝も達成し、
JRA試験における基準該当者の資格を得ましたが、
制度が変わり、実質的な1次免除にあたる基準該当者用試験が廃止されており、
騎手免許試験の2次試験で行われる騎乗技術試験が
口頭試験に取って代わるだけなので、
他の地方騎手と同じく1次試験を突破しなければなりませんから、
移籍を狙う場合も簡単ではないでしょう。
ダノンカモンは外枠から先行する理想的な競馬でしたが、
先に抜け出さざるを得なかった分、目標にされた感じ。
この調子であれば重賞制覇も近いでしょう。
ブラボーデイジーは馬体が回復しており、
楽な流れで好位を追走できたのが良かったですね。
ダートでも問題ない馬ですし、クイーン賞に出てくれば上位争いは可能でしょう。
ユノゾフィーに関しては、流れが落ち着いてしまったことにつきるでしょうね。
準OPなら地力で差せたかもしれませんが、OPでは簡単にはいかないでしょう。
マルカシェンクはダートでも出遅れ癖は相変わらずですが、
流れが向かないなか5着まで追い込みましたから、今後注目かもしれません。
シルクフォーチュンも出遅れから差をつめましたから、
流れ次第では1600Mでもやれそうですが、
現状はある程度流れてくれる1200Mの方がよさそうですね。
人気していたケイアイガーベラは内で包まれて戦意喪失。
距離への不安が的中、というよりもストレスのたまる競馬だったことで、
力が出せなかったように思えます。
逃げるなら内枠は最適でしたが、控えたい意図がはっきりしていた今回は、
最悪の枠だったかもしれません。

エリザベス女王杯

スノーフェアリーが抜群の伸び脚をみせて4馬身差の圧勝。
道中はアパパネを見るように好位を追走。
外にこだわる騎手が多い中、内からあっという間に突き抜けていく様は圧巻でした。
土曜にしても日曜にしても、別段外有利とも思えなかっただけに、
なぜあそこまで外にこだわるジョッキーが多かったのかははなはだ疑問なんですが、
テレビでレースを見ている人が抱いた印象と、
実際コースを走ったジョッキーの抱いた印象とでは、
感じるものは違ったんでしょうかね。
以前、芹沢純一騎手(荒れ馬場を内から抜け出すのが得意なジョッキー)が、
馬場の内側が荒れていても、ラチ沿い1頭分はそれほど荒れていないから、
そこを走れば問題ない、という趣旨の発言をしていたのを聞いたことがあるんですが、
トロール映像を見ると、スノーフェアリーはムーア騎手が仕掛けた後、
内ラチぴったりと走って突き抜けているんですよ。
芹沢騎手の言ってたことそのものを実践しているんです。
ロスなく馬場のいいところを走ったんですから、
あれだけ差がついたのは納得ですね。
メイショウベルーガはエンジンのかかりが遅いので、
ああいう競馬になってしまうのは仕方がないかな、と思うのですが、
池添騎手の「まさか内から差してくる馬がいるとは」という発言は残念ですね。
2着にきたのはこの馬の力を示したものですが、勝つまではいかなかったにせよ、
乗り方次第では勝馬との差をもう少しつめられたように思えます。
アパパネリトルアマポーラとの競り合いを制して3着死守。
アマポーラがなかなか抜かせてくれなかったのですが、
運よくゴール前だけクビが下がっていましたね。
中間イライラしている様子が紙面から伝わってきていましたし、
実際レース中も折り合うのに苦労していましたから惨敗もありえたと思うのですが、
大きく崩れず3着に入線したのは力の証でしょう。
元来マイルが得意な馬でしょうから、来年はマイル戦線で力を示して欲しいです。
リトルアマポーラは好位からの競馬でよく頑張ったのですが、
ラチまで飛んでいけばよかったのに、とまではいわないまでも、
コーナーでもっと積極的に動いて欲しかった気がします。
ヒカルアマランサスはもう少し前で競馬出来ていれば、
上位とはもう少しきわどかったかも。
コロンバスサークルは最内を生かしたいい競馬でしたが、馬体減は痛かったですね。
セラフィックロンプは近走安定味がましており、
福島牝馬Sあたりで重賞制覇のチャンスがあるかも。
人気どころではアニメイトバイオが見場なく惨敗でしたが、
調教はよくなっていても目に見えない疲れがあったのか、
なにかアクシデントがあったのか…
(追記)どうやらレース中に鼻出血を発症していたようです。
慢性化しないといいんですけどね。