菊花賞回顧

いやはや、僕は本当に見る目がなかったですね(笑)
中団から競馬をして、直線でもしっかりきれるという、
それをされたらお手上げというレースを普通にやってのけてくれました。
まずおしてアグネススターチがハナに立ったわけですが、
正面スタンド前でもってかれ気味にノットアローンがハナを奪い、
前半58秒台の乱ペース。
向正面で再びアグネスがハナを奪い返すと、
ノットアローンはずるずる後退したわけですから、
そのペースがいかにきつかったかという話ですよね。
そんななか、実質レースを引っ張っていったのはスマイルジャックでしょうか。
この馬も4コーナーで先頭に立ち、一瞬おっ?と思わせましたが、
直線は全くのびずに失速。かわって直線で抜け出してきたのは、
好位5,6番手を追走していたナムラクレセント
こちらは、行く馬を見ながらしっかり折り合い、
4角で先頭に並びかける競馬でそこそこのびていたのですから、
いい競馬だったと思います。
ところが、そのナムラをあっさり外から豪快に交わしていった馬がいました。
1番人気のオウケンブルースリです。
先に触れたように、中団待機から4角手前で進出すると、
直線を向いても脚色が衰えず、乱ペースのせいかのびが足りない
他馬を尻目に力強いのび。
最後、後方で脚をためていたフローテーションに迫られましたが、
1馬身1/4差をつけてそのままゴール。
内田博幸騎手はこの馬の持ち味を生かす完璧な競馬をしたのではないでしょうか。
前走は脚を図ったにしては、消極的過ぎると思いましたが、
本番であれほど大胆に競馬が出来るんですから、もう何もいえません。
JCでも期待しています。
フローテーションは、完全に直線だけの競馬でしたが、
乱ペースもあってよくのびましたね。
後方にいたことであまり影響がなかったのかもしれませんが、
兄弟が中距離馬だらけで、2000M以上で連対経験のないこの馬が、
菊花賞で連に絡むとは・・・
いや本当に、母父リアルシャダイで、父スペシャルウィークであっても、
これまでの成績から菊花賞で来るとは思えないですよ。
完勝した萩Sから京都が良かったとは思いますが、
とてもじゃありませんが買えなかったです。
東スポにのっていた井崎先生のコラムに、
10月26日は風呂の日だからフローテーションとありましたけど、
レース後に気づいた瞬間破り捨てましたよ(笑)
ナムラクレセントは、苦しんだ先行勢の中よく踏ん張ったと思います。
折り合いもついていましたし、4角で積極的に動いて見せ場をつくったところも
評価できるでしょう。これなら自己条件はあっさり突破できると思います。
スマートギアは直線よく追い込んでいましたが、
現状3000Mではこれが限界だったのではないでしょうか。
持ち味は発揮できていたと思うので、中距離で再度注目です。
マイネルチャールズも同じですね。先行してジワジワのびてはいましたが、
突き抜けるほどの余力もなかった感じ。
しかし、ただ1頭クラシックで全て掲示板に乗ったということは、
評価すべきではないでしょうか。
あとは体重も増えていけば、まだまだやれるはずなんですが・・・
そうなれば中山記念くらいはあっさり勝てる馬だと思います。
ベンチャーナインは追い込んだだけという感じでしたね。
時計のかかるローカルが今後の活躍の舞台かも。
ロードアリエスは、行きたがる馬をよくおさえていい競馬だったと思うんですが、
3角から4角にかけて、完全に行き場を失い、ずるずる後退してしまいました。
その後盛り返してきているだけに、ここが本当にもったいない。
あそこをさばけないのが今の鮫島騎手なんでしょうか・・・
スマイルジャックは折り合い難が解消されておらず、
今回もかかっていましたね。4角先頭までは持っていけても、
そこからのびないのは当然だったかと。
アグネススターチはノットアローンを恨むしか出来ないでしょう。
前半と中盤の1000Mの時計が違いすぎ。
あれをずっと自分で逃げていたのなら違ったかもしれませんが、
お互いかき回しあっての結果ですからね。
沈むべくして沈んだと思います。
今回はオウケンの強さだけが目立ったレースでしたが、
出てくる距離によっては、2着以下でも面白い馬はいると思います。
弱いといわれる3歳勢ですが、条件戦でもどんどん勝ちあがっていますし、
そんなことは全くないですよ。
オウケンのJCに期待しつつ、他馬の今後の動向も注目したいところです。