交流重賞に出走する中央馬の選定方法
まずはこちらの記事からご覧ください。
日本テレビ盃、ボンネビルレコードなどが登録
これをみて、え?重賞4勝しているサカラートが除外対象?
と驚いた人はどれくらいいるでしょうか。僕は普通にびっくりしました(笑)
中央のOP・重賞レースにおける、出走可能順決定方法は知っているのですが、
地方で行われる交流重賞に関しては、今まできちんと調べてなかったんですよ。
なので、この驚きをきっかけに、地方で行われる交流重賞においても、
中央と同じ収得賞金の算出方法において、
出走順が決められているかどうかを確認してみました。
・・・と、その前に、中央のOP・重賞レースにおける出走可能順決定方法と、
収得賞金の算出方法について説明しておきます。
出走可能順決定方法・収得賞金について
中央におけるOP・重賞レースの出走可能順は、
別定戦や定量戦の場合だと、2,3歳限定戦を除き、これまでに稼いだ収得賞金と、
過去1年に稼いだ収得賞金を足した額の合計が多いほうから順に決まります。
ハンデ戦の場合は、ハンデ上位馬3頭(同率の場合は抽選)に、
まず優先出走権が与えられ、残りは別定戦と同じ方法で決められます。
収得賞金とは、OPレースと条件戦で1着になった場合と、
重賞で1,2着になった場合に加算され、その額は以下の通り。
クラス | 加算額 |
---|---|
新馬・未勝利 | 400万 |
500万下 | 500万 |
1000万下 | 600万 |
1600万下 | 900万 |
オープン | 獲得賞金の半額(※) |
(※ただし10万未満は切り捨て)
地方・海外のレースの場合は、獲得した賞金が10万未満=10万、
10万以上400万未満=全部、400万以上1200万未満=400万、1200万以上=半額です。
例えば、カジノドライヴは今年アメリカのGIIピーターパンSを勝ちましたが、
このときの賞金は12万ドルで、1ドル110円とすると1320万円。
この場合はそのまま半額して加算されるわけです。
(実際には670万円が加算されているので、112円くらいだったのかな)
これがもし1ドル80円という円高状態だったら、
獲得額は960万で400万しか加算されません。
ちなみに地方の場合、中央馬が出られるレースは交流条件戦かOPなので、
あまり気にしなくていいです。
仮に賞金80万の中央500万下の馬が出られる指定交流戦に出て勝った場合、
収得賞金には500万が加算されます。
また現行のルールでは、4歳夏の時点でそれまでの収得賞金が半分になります。
これでいわゆる「降級」がおこるわけですね。
それにともない現行ルールになった時点で5歳以上だった馬も、
それまでの収得賞金を半額にされました。
こちらは、4歳夏以降に獲得した収得賞金も含めて半額にされているんです。
なので、多少の不公平が生じました。
今回のサカラート問題(?)にもつながってきます。
日本テレビ盃登録馬の、出走可能順を決める収得賞金
さて、あらためて、今回日本テレビ盃に登録した中央馬の、
出走可能順を決める収得賞金を算出しますと、
このようになるわけです。
ボンネビルレコード・・13020万+(3000万+700万+1220万)=17920万
シャドウゲイト・・・・11120万+0=11200万
ナンヨーリバー・・・・4550万×2=9100万
サンライズバッカス・・8950万+0=8950万サカラート・・・・・・7025万+(1500万+400万)=8925万
トーセンブライト・・・6055万+(1200万+1200万)=8455万
スウィフトカレント・・8000万+0=8000万
スマートファルコン・・3920万×2=7840万
ユビキタス・・・・・・3750万×2=7500万
つまり、交流重賞も中央と同じ選定条件ということがわかりました。
それにしてもサカラートは、なんと25万差でサンライズバッカスに
負けていたんですね。
まあ、サンライズバッカスもGI馬なわけで、
除外になっていたらそれはそれで考えるべき問題かもしれませんが。
あと、面白いことが1つあって、ナンヨーリバーの未勝利勝ちは、
実は昨年の9月23日なんですよ。
日本テレビ盃が開催されるは9月23日。
あと1週勝つのが早かったら、収得賞金8700万になって、
順位は5番目だったんですよね。なんという運の良さか(笑)
サカラートは前走のハナ差が本当に大きかったですね。
せめて南関東と同じくらい、2着賞金があればよかったのでしょうが。
(ブリーダーズGCの2着賞金=800万、ダイオライト記念の2着賞金=1400万)
ただ、どうやらシャドウゲイトが回避という話なので、
サカラートは無事に出走できるようです。
ボンネビルレコードは、去年JBCクラシックも東京大賞典も出走がかなわず、
本当にもったいないことをしましたが、今年はなんとかなりそうですね。
逆にサンライズバッカスは、そろそろ賞金を加算しなければ苦しい状況。
日テレ盃は、なにがなんでも勝ちにくるのではないでしょうか。
この辺も踏まえて、秋の交流重賞ボーダーライン表みたいなのを、
今度作ってみようと思います。