晩御飯

久々に安い回転寿司としゃれこんでいたときの一幕。
出たばかりのネギトロを余裕をもってスルーした後、ネギトロを頼むという
見た目がいかにもアレな親子がいたんです。
その子供が「いくら」と注文。
それを聞いた職人さんの1人が、「いかですか?」と聞き返す。
子供「いくらです。」
職人A「いくらね。」
職人B「いくら。あいよ。」
と、これでなんでもなく注文が終わったかと思われたが、
母親がもう1皿欲しかったのか、重ねて「2貫」といったからこんがらがる。
職人B「いか?いかだね。」
職人A「ああ2つね。」
職人B「いか2つ。あいよ。」
親子はこれに何も言わず。となると当然いか2皿がでてくるわけですが、
母親「いくらっていったじゃない。」
職人B「あれ?いかっていいませんでした?」
父親「言い直したじゃないか。耳が遠いなあ。」
職人B「(ぶぜんとして)はあ・・・」
あまりにもあほらしいやり取りに、呆れるというよりもむしろ面白くなってました。
さて、どうしてこんなことになったのでしょうか。
まず言えるのが、職人AとBで担当が違ったこと。
Aは持ち帰りの握りを準備していて、親子に近い位置にいました。
Bは客の注文を受けていて、親子より遠い位置にいました。
ちなみに僕はBに近い位置にいました。
親子は近くにいるAの職人さんに向かって注文をするわけですが、
手を離せないためBが握ることになります。
BはAの声で最初は判断していたのですが、直後に「2貫」なんて紛らわしい声が
聞こえたため、やっぱりいかなのかと判断に迷う。
そこにAが2つといったもんだから、いかが2つと理解してしまう。
その結果、
職人B「いか?いかだね。」(2貫をいかと聞き間違う)
職人A「ああ2つね。」(2貫を2皿だと理解)
職人B「いか2つ。あいよ。」(職人Aの2つを聞いて、いか2皿だと理解)
ということになってしまったのです。
AとBの連携がうまくいかなかったのも問題ですが、
この会話を聞いていれば、職人がまだ勘違いしていることには気づきそうなもの。
そこを指摘しなかった親子も問題。
つまりはどっちもどっちというわけです。
ですけど、お互い確信をもっているもんだからごちゃごちゃしてしまい、
やりとりを聞いているほかの客はうんざり。
僕はそのやり取りの直後にお勘定してもらいましたとさ。
ちなみに、寿司を「貫」と頼むのは最近広まったことで、
もともと一般的ではないそうです。
さらに言えば、1貫は寿司1つではなく2つをさすというのも、
正式なことではないとのこと。
僕も以前は勘違いしていましたが、美味しんぼで知りましたよ(笑)
ということで、回転寿司なら1皿、2皿、それ以外なら1つ、2つと注文すれば、
勘違いがうまれないでしょうね。