JBC回顧

両レースとも、スピードのある馬がスピードの違いを見せ付けて圧勝、
という内容でした。

JBCスプリント

サマーウインドが好スタートからそのまま逃げ切り優勝。
外からブリーズフレイバー、内からスリーセブンスピンが行きましたが、
楽に制して先頭に。コーナー手前でナイキマドリードが迫ってきましたが、
直線を向いてからも勢いは衰えず、そのまま4馬身差で優勝。
藤岡佑介騎手はうれしいGI級レース初制覇。
戻ってくる際には「藤岡騎手おめでとう!」のコールがいたるところで起こり、
藤岡騎手も手をあげて応えていました。
2着にはナイキマドリードがそのまま粘りこみ。
5走前の1000M戦で最内枠からふがいないレースをしていましたが、
今回は外枠が功を奏したのかスムーズに先行でき、
東京盃を早いペースで4着に粘った実力を示しました。
川島正太郎騎手は、8Rの1000M戦でも最内枠の人気馬で沈んでおり、
本人にとっては1000Mだと外枠の方がレースしやすかったりするのかも。
この結果を考えると、ヤサカファインにも出て欲しかった気がしますが、
遠征するカペラSで好結果を期待したいですね。
3着のミリオンディスクは、中団追走から末をのばしましたが、
ナイキマドリードにも及ばない上がりタイムを見る限り、
1000Mは短かったのかも。
4着のスーニもやはりズブくなっているのか、
1000Mで巻き返すことは出来ませんでしたね。
ただ馬体がすっきりしてきましたし、ようやく復調気配が見えてきたかな、
というところ。1400〜1600M戦で巻き返しもありそうです。
アイルラヴァゲインは好位からのびきれず、
OP程度ならまだまだ勝負になるでしょうが、
往年の力を期待するのは難しいのかも。
ブリーズフレイバーはまったく自分の競馬をさせてもらえず。
やはりここでは厳しかったですね。
これを糧として、来春の東京スプリントを目指して欲しいです。

JBCクラシック

スマートファルコンが圧逃とでもいうべき内容でGI級初制覇。
(11.3-11.1-11.7-11.8-12.2-12.5-12.4-13.3-13.6)
刻んだラップが上の通りなのですが、
前半1000Mの58.1は、JBCスプリント2着に相当する時計。
この時計を刻んだことにより、後続はなし崩しに脚を使わされてしまい、
圧倒的な差を生んだのでしょう。
フリオーソが終始手が動いていたのに差が全くつまらなかったのもわかります。
もともと1400M戦を中心に逃げて強い面を見せていた馬ですが、
前走、好位から前を捕らえられなかった競馬が、
今回の逃げ戦法につながりましたかね。
しかし、並の馬ならこんなペースを刻んだら3角で一杯になりそうなものですが、
この馬は後続に全く競馬をさせずに押しきってしまったんですからね。
恐れ入りました。
フリオーソは今回ばかりは相手をほめざるを得ないといいますか、
1800Mでこんな競馬をされたら厳しかったでしょう。
離れた2着とはいえ残りきれたのは地力の証明だったと思います。
2000Mの東京大賞典で巻き返してほしいですね。
アドマイヤスバルが好位追走から3着。
前走は出負けと太目で散々でしたが、
今回は馬体が絞れ、終始内々を進めたのが結果に繋がりましたね。
JCDでも立ち回り次第で上位進出は可能だと思います。
シルクメビウスは道中進出しようとしていましたが、
なかなかあがっていけず、直線で2番手以下を捕らえるにも微妙な位置。
一瞬3着はあるくらいののびをみせましたが、最終的には脚色が同じになり、
4着に終わってしまいました。
間が開いた分なのか、良馬場では厳しいのか、左回りが向かないのか、
原因はいろいろ考えられますが、跳ね返して欲しかっただけに残念ですね。
条件がよくなるJCDでの巻き返しに期待ですが、
別路線からも強豪馬がそろいますから、一筋縄ではいかないでしょう。
今年のJCDは大接戦の予感がします。
南部杯を勝ち人気してたオーロマイスターは、
好位追走も折り合いを欠き、直線を待たずして後退。
スマートファルコンの流れに翻弄されてしまったのも要因でしょうが、
GIのこの距離は実力を発揮できる舞台じゃなかったのでしょう。